ハエトリソウを手に入れました。
子供のころからあこがれていた「禁断の植物」
寄生獣っぽい。
ぜひダイナミックな捕食を見せてもらいたいものだ。
魔物らしく禍々しい名前を付けようと意気込んだが。
「パクりっち」(長女命名)に落ち着いた。
まあ魔物じゃないからそんなもんだ。
ところがこのパクりっち。
自慢の葉が閉じっぱなしで元気がない。
調べてみると
○葉の開閉には大きなエネルギーが必要
○開閉を繰り返すと疲弊して枯れる原因となる
とある。
魔界の植物じゃないからハエを取るのも命がけなのだ。
彼らは店に売れ残った1鉢だったので
売り場でお客さんたちにつつきまわされたと見える。
かわいそうに。
なんとかしようと文献をさらに読み進めていくと
○葉が閉じて元気のないハエトリソウは購入しないこと。
なにそれ。
もう買っちゃったよ。
そこを何とかする方法を載せるのが実用書じゃないの?
「そもそも論」を述べる人って人の気持ちがわからない奴が多いよね。
そもそもハエトリソウの選び方を知ってるぐらいなら
お前の書いた本なぞ読まんのだ!
あ…私も?
言われてみれば私も人の気持ちがわからない…。
正視できない現実を突き付けられてしまった。
ハエトリソウは人間の本質を問う魔力を秘めていた。
やはり魔界からやってきた植物なのだ。
ハエトリソウ売り場の皆様へ
「触らないでください」の表記をお願いいたします。
(つづく)