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縄文時代の遺跡から火葬された人骨…土葬が一般的な時代になぜ?【新潟・村上市】

2022年10月28日 18時44分更新

2020年、村上市にある縄文時代の遺跡から人骨が発見されました。

土葬が一般的とされる縄文時代に、この人骨はなぜか高温で焼かれたと見られています。

【新潟医療福祉大自然人類学研究所 奈良 貴史 教授】
「ここが奥歯が入っていた歯槽の穴です。上腕骨。腕の骨の肩関節の部分。こちら側が肘関節の部分」

2020年、村上市の上野遺跡で発掘された縄文時代の人骨。

少なくとも3人分が楕円形の穴に納められていました。

そして、この人骨にはある特徴が…

【新潟医療福祉大自然人類学研究所 奈良 貴史 教授】
「この人骨は白い色をしていて、火葬された人骨だと思う。ご遺体を土に埋めた人骨が茶色っぽくなっているのに対して、高い温度で焼かれた人骨は白い色になります」

この人骨は縄文時代後期、今から遡ること約4000年前に800度以上の高温で焼かれた可能性があるんです。

当時は土葬が一般的だったとみられていますが一体なぜ、この人骨は焼かれていたのでしょうか

【県埋蔵文化財調査事業団 荒川 隆史 調査課長】
「今のお墓という定義と違う可能性もある。祭祀とかそっちの方が強いのではないか」

誰が何のために・・・焼けた人骨から想像は膨らむばかり。

今後は調査団や大学などで連携しながら性別など分析を進めていく方針です。

【県埋蔵文化財調査事業団 荒川 隆史 調査課長】
「これを1つ1つ取り上げていくことになりますので、この状況を見ることができるのは今回が最後になる」

新潟医療福祉大学ではこの人骨を30日に一般公開する予定です。