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サケの不漁続く中… 価格高騰する“イクラ”狙い密漁か 漁業関係者「許せない」【新潟・長岡市】
2022年12月08日 18時38分更新
11月、新潟県長岡市寺泊地区の大河津分水で、サケから抜き取られたとみられるイクラなどが散乱しているのが見つかりました。地元の漁協は「イクラの密漁の可能性がある」として警察に相談しています。
【寺泊漁業協同組合 清田聖尭さん】
「サケを上から撮った写真。頭の部分に傷がついていて、鋭利なものでえぐった形になっている」
サケの頭や背中に見られる、えぐられたような痛々しい傷。
これは11月21日、長岡市寺泊の大河津分水で寺泊漁業協同組合が投網でサケ漁を行った際に見つかったサケの写真です。
投網ではつかない傷を不審に思い、周辺を見て回ると、見つかったのは“イクラの密漁”とみられる形跡でした。
【寺泊漁業協同組合 清田聖尭さん】
「イクラが散らばっていたり、白子が落ちていたということは、(サケの)腹を割いていたということだと思う。(身は)おそらく川に流されたのか、流しているのではないかと思う」
その背景にあるのが、イクラの価格高騰です。
【山六水産 内藤毅 店長】
「地元では量が少ないということで、去年並みの価格、高い水準で行っている」
2~3年前から続くサケの不漁で寺泊漁協でのイクラの取引価格は1kgあたり約5800円。例年よりも1000円ほど値上がりしています。
【山六水産 内藤毅 店長】
「漁師・漁協の方が苦労して(稚魚を)放流する。それが何年か経って戻ってくる。それをああいうふうな形で密漁、イクラだけとって、あとは泳がせているなんて、すごく憤りを感じる」
少なくなっている資源を守るためにも、川でのサケ漁には県などの許可が必要で、今回のケースは密漁の可能性が高いとみて寺泊漁協は警察に相談しています。
【寺泊漁業協同組合 清田聖尭さん】
「漁師も命をかけて水に入って、サケをとって、また来年以降につなげるように採卵事業をしている。今回の件に関しては許せない」
警察もパトロールを強化するなどして警戒を行っています。
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