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6人死亡の製菓工場火災から3か月 企業の説明責任果たされず…遺族も消防も知らなかった工場再開の方針

2022年05月11日 18時40分更新

製菓会社の村上市にある工場で、6人が死亡した火災から、5月11日で3か月が経ちました。会社側は5月中の工場再開を発表していましたが、消防による立ち入り検査も実施されておらず、再開の見通しは立っていません。

今年2月、村上市の三幸製菓荒川工場で、アルバイト従業員など6人が死亡した火災。現在、三幸製菓は3つの工場全ての稼働を停止しています。

【記者リポート】
「火災から3か月のきょうも、今もなお献花台には花や飲み物が手向けられています」

火災の発生から5月11日で3か月。しかし、遺族の感情は置き去りのままです。

【死亡したアルバイト従業員の息子】
「開始するにあたっては、『遺族の意向を汲んで、遺族が納得するという形で…』そういう話だったが」

遺族が声をあげたのは4月27日。三幸製菓がある方針を伝えたことがきっかけでした。

【三幸製菓のホームページ】
「5月中旬以降順次工場毎に生産を再開し6月頃より出荷販売再開を予定しております」

三幸製菓は自社のホームページ上で、工場再開の方針を発表。事前に遺族には伝えられていませんでした。

【死亡したアルバイト従業員の息子】
「初めてニュースで知りました。今まで“遺族優先”と言ってたのが何だったのか…本当…嘘つかれたというか、ただただあきれるだけ」

その2日後に開かれた遺族への説明会で、三幸製菓は…

【三幸製菓 佐藤元保 CEO】
「適切な情報開示のあり方については、改めて検討させていただきたい」

工場再開の方針が事後報告になったことを謝罪。

【遺族】
「記者会見というのは必ずするべき」
「世間の方にも、こういう風にしていきたいと、伝えてもらえれば、母とかも、やっと最後に言ってくれたかというのは、最後に聞いてくれていると思うので、してほしい」

遺族は、公の場で説明責任を果たすよう求めましたが…

【三幸製菓 佐藤元保 CEO】
「改めて検討させていただきたい」

さらに、工場再開の方針を知らされていなかったのは、遺族だけではありません。

あとからこの方針を知った村上市消防本部は、消防による立ち入り検査で安全を確認してから工場を再開するよう促し、三幸製菓側もこれを受け入れたと言います。

検査の日程が決まっていないため、5月中の再開は難しくなったと見られていますが、防火体制を確立し、遺族の理解は得られるのか…会社の姿勢が問われています。